新しい約束。
変わること、変えていくこと。
2004年3月の大型車フロントハブのリコール届出以降、弊社では1年余りの時間をかけ過去30年にもおよぶリコール関連の書類を徹底的に調査してまいりました。そして、去る6月末までに品質問題の総括という意味で、過去のリコールすべき不具合情報のすべてを公表いたしました。この総括によって、弊社の技術・品質に対する過信、社内の企業文化における問題や、それに起因する弊社の品質・安全に対する取組みの不十分さが明らかになりました。この企業体質を変革していくために、新しい経営陣はもちろん、社員ひとりひとりが過去の過ちを真摯に受け止め、反省し、問題を引き起こした原因ひとつひとつを摘み、今後二度とこのような問題を引き起こさない「新たな企業体質の確立」に向け果敢に挑戦しております。
まずもっとも優先すべきことは、1日も早いリコール作業の完遂です。現在までに、届出をした案件の改修率は約6割、来年春までには8割をクリアするように全力で取り組んでおります。早急の作業完遂にむけ、市場措置要員を増員するなど、最大限の努力をいたしておりますが、入庫をはじめ、今後のリコール対策に関しましては、お客様には引き続きご理解とご協力を賜りますよう伏してお願い申し上げます。
現在、皆様に安心してご利用いただけるよう、社長・CEOであるハラルド・ブルストラーならびに会長 江頭啓輔を先頭とした経営陣とともに、全社員が自らの役割を自覚し、開発から製造、販売、サービスにいたる全ての企業活動の徹底した「品質管理」と「安全第一」を実行しております。また、社会的コンプライアンスの視点にたって、企業の透明性をもたせるため、社外有識者を主体に構成された「ふそう倫理委員会」を発足。企業経営を公正かつ厳格な社外の眼で見直し行動にうつしております。
すでにご承知の通り、現在弊社は世界的商用車メーカーであるダイムラー・クライスラーグループの一員として活動しております。今後も品質管理や環境対応を含めた技術開発面での関係強化をはかり、社会の様々な要請、環境問題に応えられる新たな商品・サービスの提供を推し進めることが、新たに三菱ふそうグループを牽引していく私たちに課せられた仕事です。
現在、さらに加速する社会の著しい変化のなか、物流・人員輸送といった経済活動の根幹に位置するユーザーの皆様のお仕事は、豊かな社会、豊かな生活を支える基幹産業として今後も重要な役割を担っていくことは変わりありません。私たち三菱ふそうグループといたしましても、お客様のニーズに応えた商品やサービスをご提供することで、皆様の事業活動のお役に立てるよう全社一丸となって努力しております。
新しく生まれ変わる三菱ふそうからの新しい約束。それは、もう一度皆様より信頼・信用していただけるよう、全身全霊を注いで、自らの仕事に取り組むことからはじまります。この新たな誓いの下で出発した新生三菱ふそうを何卒よろしくお願い申し上げます。
平成17年9月30日
三菱ふそうトラック・バス株式会社
取締役社長 ハラルド・ブルストラー
取締役会長 江頭啓輔