アメリカン・ビーフは、安全を最優先に生産されています。検査に「完全」や「絶対」がありえない以上、食の安全を確実に担保できる唯一の方法は、特定部位の除去を徹底することです。アメリカでは食肉加工の過程で、政府の検査官の立ち会いのもと、全頭について決められた特定部位が確実に除去されています。また、食肉加工の作業中に特定部位が牛肉に混入しないよう、混入の可能性が少しでもある作業手順は一切禁止されています。こういった法的な規制以外にも、現場ではより厳しい自主規制が設けられています。 つまりアメリカにおいては、もし仮にBSE感染牛がいたとしても、異常プリオンの含まれる牛肉が決して食用に回ることはないのです。もともと検査はBSEの現状を把握し、拡大しないように監視するための手段のひとつにすぎません。リスクそのものである特定部位を除去してしまえば、それがいちばん確実な安全策。科学的根拠に基づいて適切な対策をとっているからこそ、アメリカン・ビーフは安全なのです。 アメリカでは、積極的にBSE対策に取り組んでいます。だからこそアメリカではサーベイランスを重視し、BSEに関する最新の科学に基づいて検査対象を増やしてきました。過去2年では歩行困難牛や高齢牛などリスクの高い集団に重点を置きながら、年間約2万頭の牛に検査を実施。その数は、OIE(国際獣疫事務局)が定めた国際基準の47倍にあたります。さらに現在は、検査対象を26万8000頭にまで拡大しています。 しかしいくら規模が拡大されても、検査で牛肉の安全を保証することはできません。検査に「絶対」はない以上、それだけで100%安全とは言えないのです。たとえばBSEの原因である異常プリオンたんぱく質の蓄積が少ない牛では、検査をしたとしてもBSE感染を発見できません。 むしろ大切なのは、BSE感染の有無に関わらず、異常プリオンが蓄積する特定部位の除去を徹底すること。万一の危険も許されないからこそ、特定部位をすべて取り除くことで牛肉の安全を守る。そのうえで、サーベイランスによる有効なBSE対策を実施していく。その二重の取り組みが、アメリカン・ビーフの安全を支えているのです。 アメリカで自信をもって提供している牛肉は、
すべての人にアメリカン・ビーフを安心して食べていただくために。アメリカでは、BSEに対するさまざまな取り組みが続けられています。たとえば政府の検査官の立ち会いのもとで特定部位の除去を徹底する。その特定部位が牛肉に混入しないように、決められた手順できちんと作業する。そして、科学的な事実に基づいてBSE対策を日々強化する。それは、政府と畜産業界が一体となった協力体制があるからこそできることです。すべての関係者が相互に連携し、あるいは監視しあうことで、牛肉が食卓に届くまで一貫した品質管理を実現する。それを象徴するのが「Farm to Table」(農場から食卓まで)という言葉です。その意味は、生産・流通の現場が、つねに食卓を意識するということにあります。安全で高品質な牛肉を提供することで、食べる人に幸せを届けたいという願い。それはアメリカの畜産業界にとって、今までもこれからも最優先事項です。その気持ちは、日本をはじめどの国の生産者においても同じでしょう。 |