R.Feynkidの
ぶやき

計画停電で東京電力は基本料金を割引してくれないと契約違反(だよねぇ?)

 この度の、東北地方太平洋沖地震で被災された方々に、お見舞い申し上げます。非常にありきたりな言葉で恐縮であるが、打ちひしがれた人に、掛ける言葉を持ち合わせていない。未熟者故、ご勘弁願いたい。

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 さて、こんな時に、お金の話しである。私などは、ほぼ、全くと言っていい位、被害は無かったので、それだけでも、良しとすべきなのかもしれないが、この計画停電、どうにも不便であり、不公平でもあり、おもしろくない。仕事にもならないし。更には、福島の原発事故の対応も、作業者の事は二の次である様で、腹立たしい。「東電役員よ、あんたら、そこに入って、ネジの一本も回して来れるのか?」。というか「あんたら、ほんとに節電してんのか?」。あっしなんか、暖房つけなかったら、右足の小指と薬指がシモヤケになっちゃったよ(涙)。だって、モコモコ暖かスリッパ履いてたら、余震が大きい時に、逃げられないじゃん! うちは、セオリーに反して、地震が来たら、逃げないと危ない家なんだよぉ(怒)。
 てな訳で、またしても、重箱の隅を電子銃で、突ついてみた。「鬼! 悪魔!」と呼ばれる事がある所以だ。怒りの矛先は、もちろん、東京電力株式会社である。普段から、半官半民企業と言われ、石油の値段が上がれば、値上げをし、不安があれば、株価が上がるなどという、どことなく、人の足元を見る殿様商売のイメージもあり、今回は、ここぞとばかりに、叩きたくなった。人間は感情の生き物である。仕方がない。
 ので、普段は顧客を縛り付ける【約款】のお出ましだ。下記は約款の一部抜粋である。面倒かもしれないが、重要な部分なので、お読み頂きたい。暇な方(失礼!)は、コピーのPDFを、ページの下の方で、ダウンロードできる様にしておいたので、ご覧あれ。

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40 供給の中止または使用の制限もしくは中止
  • (1) 当社は、次の場合には、供給時間中に電気の供給を中止し、またはお客さまに電気の使用を制限し、もしくは中止していただくことがあります。
    • イ 異常渇水等により電気の需給上やむをえない場合
    • ロ 当社の電気工作物に故障が生じ、または故障が生ずるおそれがある場合
    • ハ 当社の電気工作物の修繕、変更その他の工事上やむをえない場合
    • ニ 非常変災の場合
    • ホ その他保安上必要がある場合
  • (2) (1)の場合には、当社は、あらかじめその旨を広告その他によってお客さまにお知らせいたします。ただし、緊急やむをえない場合は、この限りではありません。
41 制限または中止の料金割引
  • (1) 当社は、40(供給の中止または使用の制限もしくは中止)(1)によって、定額電灯,従量電灯および低圧電力に対する電気の供給を中止し、または電気の使用を制限し、もしくは中止した場合には、次の割引を行ない料金を算定いたします。ただし、その原因がお客さまの責めとなる理由による場合は、そのお客さまについては割引いたしません。
    イ 割引の対象
    定額電灯については需要家料金、電灯料金および小型機器料金の合計とし、その他については基本料金(力率割引または割増しの適用を受ける場合はその適用後の基本料金とし、従量電灯Aの場合は最低料金とし、また、従量電灯Bで最低月額料金の適用を受ける場合は最低月額料金といたします。ただし、26(料金の算定)(1)イ、ロまたはハの場合は、制限または中止の日における契約内容に応じて算定される1月の金額といたします。
    ロ 割引率
    1月中の制限し、または中止した延べ日数1日ごとに4パーセントといたします。
    ハ 制限または中止延べ日数の計算
    延べ日数は、1日のうち延べ1時間以上制限し、または中止した日を1日として計算いたします。
  • (2) (1)による延べ日数を計算する場合には、電気工作物の保守または増強のための工事の必要上当社がお客さまに3日前までにお知らせして行なう制限または中止は、1月につき1日を限って計算に入れません。この場合の1月につき1日とは,料金の算定期間の1暦日における1回の工事による制限または中止の時間といたします。
  • (3) 臨時電灯、公衆街路灯、臨時電力および農事用電力に対する供給の中止、または使用の制限もしくは中止についても(1)および(2)に準じて割引を行ない料金を算定いたします。
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 で、その約款によれば、40条(1)のニ"非常変災の場合"に、41条(1)のイ「割引の対象」として"基本料金"を、同ハ「制限または中止延べ日数の計算」"1時間以上制限し、または中止した日を1日として"、同ロ「割引率」"1日ごとに4パーセント"を、あっしの解釈間違いでなければ、割り引いてくれるらしい。
 工事ではないので、ひと月に1日分は割り引かないというのは、適用されないだろう。また、我々お客のせいでは無いので、これまた、割引除外には当たらない。
 そして、どうやらこの事に関して、お客から請求云々という文句が見当たらないので、東京電力の方で、我々が何もしなくても、割り引いてくれなくてはならない。なにせ、"〜場合には、次の割引を行ない料金を算定いたします。"と明文化されているのだ。よろしく。
 それでもって、この約款を「あっ」と思って、変更する暴挙に出るかもしれないが、それでは、後出しジャンケンであり、卑怯と言える。そんな事をすれば、顧客に不利な条文だけが羅列される約款になってしまう。許されないだろう。
 さて、もし、この約款事項を知らんぷりするのなら、暇な貴殿(失礼!)か、暇な弁護士(失礼!)の出動である。集団訴訟、がんばれっ!(私の分もぉ)

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付録 : 電気供給約款(平成22年10月12日実施 東京電力株式会社)
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追記:単純計算してみる
  • 契約電流を30アンペアとして、基本料金がひと月819円。
  • ひと月を30日として、そのうち、20日計画停電したとして、0.666=20/30日。
  • 割引対象となる基本料金は、491=819円×0.6。
  • その内、4パーセント割り引くので、19.64=491円×0.04。

19円…。
 ま、まぁ、そんなもんかもしれないが、東京電力は、データによれば、契約口数が、2,862万口(特定規模需要を除く)もあるらしいので、その内の半分でも、これに引っかかってくれば、ひと月で結構な額の損失であるはずだ。
26,600万円=19円×1,400万口
2億6,000万円、…か。

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追記:割引(清算)されたよん

計画停電での基本料金割引明細 5月分の電気使用料から、約款通り(?)の割引がされた。料金内訳の中の清算金額という部分だ。で、あっしんちは、110円…。あれだけ振り回されて、110円…。暖房も無く、寒さに丸まった日もあったのに、110円…。ま、まぁ、当初のザックリ計算の19円よりは多いものの、110円…。大特価の自販機で、やっと缶ジュース1本…。

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追記:前年比15%節電しろって…

 はぁ(タメ息)。何だかなぁ、前年比で節電すると、節電グッズがもらえるなんていう自治体もあるそうだが、我が家(仕事部屋)では、前年はクーラーが無く、2011年こそ、クーラーを使うぞと、息巻いていたので、15%削減は無理である。クーラーを一切使わなくて、前年比0%だ。仕事関係は切れないので、もう、これ以上は、冷蔵庫を止めるしかない。どうしても削減となると、扇風機すら回せない。  クーラーの設定温度を、ちょっと上げて、節電グッズがもらえる人がいるのに、クーラー無しでも、何にももらえないどころか、節電してない国賊扱いの、あっしの立場って一体…。

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(C)2011 Richard Feynkid