びっくりした。自動車ですら法定点検があるのに、原子力発電所が自主点検なんて。自動車に関しては、逆に今や形骸化して、車検証の更新と、強制保険と重量税の徴収のためにあるようなものだ。きっと昔、原発の法律を制定する時に、「原発関係者は命がけで職務に就く訳だから、点検は厳しいはずだ。」なんて、思ったんだろうね。昔はそうだったかもしれないが、もう初期の人々なんていないのだろうから、それはダメだよ。
この際、マクドナルドにでも頼んだら? 完璧にマニュアル通り、点検してくれるかもよ。「ひび割れ、ワン、プリーズ!」
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追記:自己作動型復水器あったんかい(怒)
福島原発にはイソコン(ISO CONDENSER)と呼ばれる、パッシブ型の冷却装置がついていたんだそうな。パッシブとは、簡単に言えば、これといった原動力も無しに動作してくれるもの、と考えてもらえればいいだろう。更に言えば、これさえ動いていてくれていれば、こんな惨事にならなくて済んだ可能性がある。もっと言ってしまえば「やっぱ日本の原発は凄げぇなぁ。もっと作っちゃおう。」となっていたかもしれないのだ。
さて、そのイソコンであるが、最後の砦である安全装置なのに、電源の全喪失で、弁が閉まり、動かなくなるんだそうな。それを作動させるには、原子炉にある弁を、手動で開けに行かなければならないとか。
馬鹿なんじゃないだろうか。相手は原子炉だ。何か問題があるから、安全装置が作動するのに、原子炉に行かなければ、復旧できないシステムなんて、有り得るだろうか?
例えば、自動車でいうならば、ブレーキだ。もしこれが、こんなんだったら、どうだろうか? 下り坂で、フットブレーキが効かなくなってしまった。しかも、ハンドブレーキのワイヤーも切れてしまって、どうにもならない。こんな時、どうするか? マニュアルに書いてあったっけなぁ「ボンネットを開けて、エンジンルームにあるコックを開ければ、緊急ブレーキが掛かる。」(笑…えない。)
できるだろうか? できる訳が無いが、実際の原発では、こんな事を"しろ"というのだ。設計ミスというか、アホが設計したのを、そのまま使っていたという事になる。アメリカの、これと似たような原発では、なんと、福島の例を見て、その弁を開けに行く練習をしているのだという。なんという事か! アメリカのバカ設計のお陰で、日本中が酷い目に遭っているのだ。
政府は、設計ミスの責任と賠償を、アメリカに負わせるべきだ。できれば…の話しだけど。
※ 実際の自動車では、ブレーキは2系統に前後左右、斜めに分かれていて、1系統のフルードが抜けちゃっても、もう1系統が使えて、とりあえず止まれるんだそうな。あと、ハンドブレーキは、別系統だしね。
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追記:止まっててもねぇ
福島原発の事故以来、全国で反原発の狼煙があがっているが、あっ、もちろん、無い方がいいよ。でもねぇ、製造業の空洞化と、それに伴う雇用状況の悪化、燃料費の高騰による値上げに伴うコスト高を考えると、とりあえず、原発が動かないと、日本人が生きていけないよねぇ。
で、現状では、次々に止まっていくのだけど、考えてみると原発って、"止めれば安全"なんじゃなくて、"止まっていれば安全"なんだよね。変な日本語かもしれないが、"止まり続ける"、即ち"冷却をし続けなければならない"、故に"止めても、何かあれば危険"となる。要は、止まっていても、地震や津波、テロなんかで、故障すれば、危険という事だ。
こんな言い方無いかもしれないが、どうせ危険なら、使っていた方がいいと思わない? 老朽化が進んでいる炉は別として、少しは対策をしたんだし、このままじゃぁ、次の原発事故で死ぬ前に、生活苦の自殺者が増えていくよ。無意味な感情論を押し付けて、日本国民が死んでいってもいいのか? とりあえず使おう、そりゃ嫌だけど。
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