あなたの生活に様々な影響を及ぼすTPPの事、どこまで、ご存知ですか?
- 食べ物が安くなる?
- 食べ物が安くなる可能性もありますが、日本の残留農薬基準や、食品添加物の規制が、見直されたり、豆腐などの遺伝子組み換え食品に関する表示義務が、撤廃され、食の安全が、十分でなくなる可能性があります。
- 海外との競争により、日本の農業が強くなる?
- 例えば、農家一戸あたりの農地面積で言えば、オーストラリアは日本の約1,500倍。70%が中山間地の日本との競争は、成り立ちません。
米32%、小麦99%、大麦79%、牛肉68%、豚肉70%、牛乳・乳製品45%、甘味資源作物100%などが、輸入品に置き換わられ、食料自給率が27%までに低下すると、言われています。
(内閣官房出典資料より)
- 日本経済にとっていい?
- すでにアメリカとの事前交渉で、自動車などの分野では、大幅に譲歩しています。
政府から、明確なメリットが示されない一方、農林水産物の生産額は、3兆円減少し、多面的機能※の損失額は、1.6兆円と言われています。
(内閣官房出典資料より)
※農業が果たす、国土保全、洪水防止、農村の伝統・文化、景観の維持などの機能。
- 高度医療が安くなる?
- 高額な自由診療が拡大し、公的保険の給付範囲が縮小。日本の国民皆保険制度が脅かされる恐れがあります。
ニューヨークでは、上腕部骨折で手術し、1日入院し、約150万円請求された例も。
(1ドル100円換算)
- 投資家や企業の、海外での活動が守られる?
- 海外で活動する企業や、投資家が、不利益を被った場合に、その国を訴えることができるISD条項。国民を守る様々な規制の撤廃や、緩和を求められる可能性があります。
例えば、カナダでは、アメリカの企業に訴えられ、有毒物質MMT添加ガソリンの規制を撤廃。
ドイツでは、原発を運営していたスウェーデンの企業から訴えられ、脱原発するために、賠償金を支払いました。
大地がくれる絆を、もっと。
JAグループは、消費者の皆様に、安全・安心な農畜産物を、安定的にお届けすることを、最大の使命としています。そして、美しい農村景観や、伝統文化、それを支える地域コミュニティの維持、生産条件が不利な地域へのサポート、僻地医療への貢献など、協同の精神のもと、様々な活動を行っています。
JAグループが必要と考える自由貿易は、農業の持つ多面的な機能を、世界の各国が尊重しあえるものです。経済効率のみを優先した自由な競争による、強いものが、弱いものを淘汰する仕組みに、未来はありません。
しかし、TPPは、極端な自由貿易を目指し、国の形を変えてしまう協定です。現在、途上国では、食料が不足しています。しかも、2050年には、世界の人口は93億人に達すると、見込まれています。マネーゲームより、安心して食べられる暮らしを。一人勝ちより、助け合いの社会を。大地の絆を、これからもつないでいくために。私たちは、行動していきます。
- 全国農業協同組合中央会(JA全中)
- 〒100-6837 東京都千代田区大手町1-3-1
Tel.03-6665-6010
- TPPに関する情報は、こちらをご参照下さい。
- http://www.zenchu-ja.or.jp/