R.Feynkidの
ぶやき

何でUFOは飛んでいるのか?

 いやぁ、そりゃぁ、未確認飛行物体、“飛行”って言っちゃってるしねぇ。飛んでるもんなんだけどね。しかし、私にはUFOが飛ぶ意義が見出せない。どうにも合理性が感じられないのだ。
 研究はしているであろう軍事目的、すなわち、地球人が秘密裏に飛ばしているものを除くと、地球外知的生命体が飛ばしているものとなるのだが、これは、今のところ、世界中の人々が「あぁ、確かにETの乗り物ですね。」と言うような事象は確認されていない。誰も『白昼、ジャスコの駐車場にUFOが着陸』なんていう体験をしたことがないはずだ。しかも20日に…。
 故に、彼等も(もし飛んでいるのならば)これまた秘密裏に飛んでいることになる。諸説あるが、“地球を偵察している”という説が有力だ。ところが、彼等は“秘密裏”に“偵察”しているというのに、謙虚さの欠片も見えない。夜間はもちろん、昼間っから光ってみたり、光らなくても、太陽光を反射しキランとする機体だったり、明らかに地球人用の乗り物の動きをしなかったりして、やる事がド派手で、目立ち過ぎなのだ。手持ちの辞書に隠密とかの類いの言葉は無いのか? 隠れるという意思が見当たらない。「私を見てぇ。」と言わんばかりだ。
 そう、最大の問題は“飛んでいる”ということなのだ。とにかく目立つ。基本的に隠れようも無い。何せ未だに、人類にとって、空を飛んでいるものは、特殊な状態で、私なんかは「あっ飛行機。」とか「飛行船飛んでるよぉ。」とか、見たこと無い訳じゃないのに、言ってしまったりする。
 参考までに、2007年自動車総保有台数が77,133,368台、2006年航空機1,247機、2002年ヘリコプタ2,744機と、年代まちまちだが、劇的に変わる程ではないだろうから、これらの数字を単純に使って比較してみよう。飛行関係を合計すると3,991機で、自動車との比は0.0517%にしかならない。空を飛んでいるだけで、どれだけ珍しいか、理解していただけただろうか?
 という訳なので、彼等は夜に、自ら発光することもなく、つや消しの黒塗装の機体で、人知れず田舎の山にでも降り立って、その後は車(!笑)で移動するのが、ベターである。空を飛んでいる方が、事故には遭いにくいが、そこは彼等は地球人より知能が高い(という設定になっている)ので、事故なんか事前に回避である。問題ない。空でヒュンヒュンと踊って目立つリスクより、地球人の車に紛れて、見つからない方が先決だ。車はガリバーで調達してるんだし…。
 更に突っ込んでしまうと、「何で有視界飛行なのか?」である。飛ぶという行為そのものは、どうだか知らないが、“地球を偵察”という意味では、有視界と言える。なにせ地球人の裸眼で確認できる程度まで、高度を落としているのだから、彼等も同程度の視力と観察力で、偵察していることとなる。大問題勃発だ。今や地球人は、遥か上空を飛んでいる人工衛星のカメラ映像で、換気扇程の隙間にミサイルを打ち込める技術を持っているのに、(設定では)高IQの彼等は、何とかツアーの物見遊山の様に、肉眼で偵察をしているというのか? 資料を残す手段は、デジカメだろうか、それとも、『写るんです』で済ませてしまっているのか? 何とか見聞録みたいに、絵筆、巻き物ってことはないよねぇ。とにもかくにも、そんなんだったら、地上に降りた方が、詳しく観察できること、間違いない。秋葉原や通販で売っている、盗聴器や盗撮カメラの方が、地球外知的生命体の乗り物であるUFOよりも、高性能で且つ高機能ということだ。低空飛行をするというだけで、えらい言われようだなぁ。
 という訳で、“UFOに乗って、その辺をウロウロしない”というのが、彼等にとってベターである。地球外への行き来としての乗り物であるならば、夜中にひっそりと降り立ったり、飛んで行ったりすべきだ。って、Men In Blackの外来向け広報担当官が斜後ろで言っています。

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(C)2007 Richard Feynkid