R.Feynkidの
ぶやき

“下妻”が悲しすぎる

 言霊という言葉がある。文字そのものが、意味を持ち(まぁ、もともと持ってるけど)、自然界に影響するらしいのだ。その自然界というのも、ほぼ人間の心理と言ってもいいだろう。
 さて、困ったことに私は、この“下妻”という文字に悲しみを感じてならない。私はドライブに行く時、便利なので国道4号線をよく使う。主要幹線なので、その途中に、立派な行き先標識で、『こっちに行くと下妻だよぉん』というのが思いっきり、しかもデカデカと突っ立っているのだ。その文字を見る度に、言い知れぬもの悲しさが込み上げてくる。夕日を横目に出会おうものなら、涙をこらえるのに精一杯で、運転しなければならない。なんという危険物を立てておくのだ、国土交通省は! って、あっしだけか…。
 で、この現象の責任は、なにも下妻という地名はもちろん、下妻の皆さんにある訳ではない。実は、原因はハッキリしている、映画『下妻物語』(主演:深田恭子・土屋アンナ(敬称略))に起因しているのだ。しかし、私はこの映画を見ていない(笑)。見たのは、封切り前に流れるテレビCMだけだ。たぶんそれが影響している。脳に焼き付いているのは、ロリータファッションに身を包んだ深田恭子が、たんぼのあぜ道で、佇んでいるシーンだ。それが私に、なんとも言えない刹那さを感じ取らせたのだろう。
 んで、(あれっ? ヤンキー役のおねぇちゃん、誰だったっけなぁ?)というのがあったので、公式ホームページに行ってみた(まだあった、よかった。2007.02現在)。えっ、2004年? もう、えらく経ってるじゃん。にもかかわらず、やっとあらすじを知る(笑)。そこには、スナップ写真や、ロケ地紹介、下妻の観光案内なんかもある。そういえば、下妻ってどんなところなんだろう、と思って観光案内を見ていると、ヤバイ! 泣きたくなってきた!
 ってな訳で、耐えきれなくなって、敢え無く閲覧中止となったのであった。そうだよ、文字にやられるんだから、無理だよ。これといった用は無いんだけど、下妻を訪れられる日は来るのだろうか? 横を通過するだけで、しんどいんだから…。
 なので、もし下妻付近で涙を流しながら(?)爆走する奴がいても、それは私だと思うし、もちろん声なんか掛けないでいただきたい。別に悲しい出来事があった訳でもなく、条件反射なもんで…。

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(C)2007 Richard Feynkid