R.Feynkidの
ぶやき

ゲルマパワー出るの?

くらしの百科 No.572 2006/08 P28より 天然ゲルマニウム鉱石  『いつもの湯船に浸けるだけ』『毎日自宅で温泉気分』なんだそうだが、ここまでは、とりあえず良しとしよう。確かに『浸けるだけ』だし、あくまでも『気分』なだけだから。しかしだ、『これが天然ゲルマニウム鉱石』で『ゲルマニウムパワー』が実感できるか、となると、\18,000-(税込)もする石ころ(檜台付き!)なのだから、何かあっちゃぁーいけない。
 説明によれば、【ゲルマニウムは32℃を超えると汚れたプラス電子を中和する、マイナス電子を放出する特性があります。遠赤外線効果、マイナスイオン効果、水をやわらかくするクラスター低分子効果、アルカリイオン水効果等が、期待できます。】とあり、次の表がある。

商品名
ゲルマ○○ー○
材質
天然ゲルマニウム鉱石
セット内容
天然ゲルマニウム鉱石・ヒノキ台
原産国
韓国
発売元
日本○○○○○○○研究所
ゲルマニウム含有量
99.9999%

 と、まぁ、商品詳細の様だ。なんでもいいが、ゲルマニウム含有量が、99.9999%(フォーナイン!)という凄い純度に驚かなくてはいけない。韓国の忠州(チュンジュ)鉱山では、天然でほぼ100%のゲルマニウムが、鉱石としてゴロンと採掘できるらしい。凄すぎるぞ忠州鉱山…。
韓国建資材試験研究院 試験(検査)成績表  で、その証明となるものなのか、『韓国建資材試験研究院 試験(検査)成績表』と銘打ったものが掲載されている。小さく印刷されてしまっているので、全てをはっきり読み取れないが、その成績表の中頃に、検査結果として化学成分が表となっている。目を凝らして見ると、Si(シリコン)、Fe(鉄)、Al(アルミニウム)、Ca(カルシウム)、Mg(マグネシウム)、K(カリウム)、Na(ナトリウム)のそれぞれ酸化物の様に読める。っつーか、ゲルマニウム(Ge)が無いじゃん(笑)。
 どぉーすんだよぉ、純度フォーナインどころじゃないよ。少なくとも7種類も入っているんだから、混じりっ気があり過ぎってもんじゃない。いや、だからゲルマは何処? これでゲルマパワー出るの? 『実感』とやらができるのかなぁ…。
 私見では、シリコンが53.1%も含まれていて、他のレアメタルの含有量が低く、精錬するには無駄が多すぎる鉱石に思えるので、鉱山で「これどこに捨てようか?」と、廃鉱にでも埋め戻したい気分にさせられる様なものである。
 でも、素晴らしいものを見失ってはいけない。付属の檜台である。これを湯船に浮かべてプチ檜風呂。檜の香りに癒され、ご存知の通り殺菌成分が…、って、そっち?

※商売の邪魔をする気は無いので、名称は伏せている。

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(C)2006 Richard Feynkid