R.Feynkidの
ぶやき

白い電磁波恐怖症君達

 昨今、電磁波が体に有害であると騒がれているが、今の所、決定的な判断はされていない。まぁ、あんまり良くないだろうな、という事はなんとなく解る気がするが…。
 さて、そんな程度のものに、神経質になり過ぎると、人生狂ってきてしまう。テレビや雑誌で取り上げられている、白い電磁波恐怖症君達の事だ。しかし、彼等の考えや行動たるや、大したことはない。電磁波の理論が、「量子論」や「相対性理論」が必要なんだそうだが、残念ながら、「電磁気学」なんて「相対性理論」の前身であり、彼等が恐れているであろう電磁波の事は、もうあまり研究の余地が無く、「どの波長はどの様にすれば遮断できる」程度の事は既に解っているのである。それを勉強して実行すれば良い。
 にもかかわらず、全身白づくめで、必死に白い布を巻いて(設置して?)いるのは、いただけない。布で遮断(厳密には減衰)できるのは、可視光線より波長の短い紫外線より上の電磁波の一種の内の一部だろう。それも人体に影響があるのは、かなりの高レベルのもの(レントゲン撮影等)だから、自然界では、そうそうお目にかかるものではない。見えはしないが(笑)。もっとも自然界には自然の放射線があって、白くても、ユニクロでも、アルマーニでも、布の洋服を着ている限り、結果は同じである。
 白い塗料でも同様に無意味だ。大昔の白ペンキでは、白を際立たせるために、鉛を入れていたものが多かったらしいので、それを塗れば、いわゆる電波系の遮断(厳密には減衰)はできるだろう。しかし、入手できないことは無いだろうが、そんな環境破壊な塗料は、そこら中で、売っている訳ではない。現在の塗料には重金属類が含まれていないので、赤に塗ろうが、白に塗ろうが、結果は大差無い。
 大問題を忘れていないだろうか。地球の磁性である。ご存じの様に、地球には磁性があり、そのおかげで、コンパスによって南北がわかる。厳密にいえば、体中が水分で、いろいろなイオン化物質を含んでいる、我々人間が磁界の中で、動けば何が起こるか、もうお解りだろう。そう、電磁波の一つも出るのだ。生きていられないじゃん。
 さらに、我々人間の生命活動として、筋肉を動かせば、電磁波が出る事は、最近の研究で解ってきている。そりゃそうだ、細胞の栄養であるイオン化物質をエネルギーに換えるなら、その過程で電子のやり取りがあるはずで、当然それは、電磁波の一つも関わってくるだろう。という訳でやっぱり生きていられないじゃん。生きている事自体が、自分にとって有害なのだ(笑)。
 さらに厄介なのが、ノーベル賞受賞者である小柴さんのおかけで、一躍有名になったニュートリノだ。これはほとんど相互作用しないのだが、しない訳ではない。しかし、地球を突き抜ける程の貫通力(?)をもっているので、防御のやりようがない。一生の内一個位のニュートリノに当たるかもしれない。当たれば、細胞を形成しているイオンが変化するはずなので、放射線を浴びた時の様に、まずい事になるかもしれない。もっとも細胞が一個位壊れたって、私は問題にしないが、彼等にとっては大問題だろう。生物は新陳代謝によって、常に細胞は生まれ変わっているし、壊れた細胞を直す仕組みももっている。しかも一生に一度あるかないかの確率だし…。「たぶんない」に100,000点!
 しかし、いろいろな金儲けがあるものだ。今は「無知」な人間を集めると、金になるんだからなぁ〜。なぁーんて考えてると脳みそから電磁波出しちゃったかな? ごめんごめん。

【追記】:
 なんでも、彼等が恐れているのは、スカラー波なんだって? 残念ながら(?)「スカラー波」とやらは、電磁波ではなく、そういうのが好きな人の説では、「気」なんだそうである。「気」だって、観測されていないじゃん。人類は今、「電磁波」と名が付くものは、ほぼ全て観測できるのである。なのに、あんな変テコな事をしているのは、おかしいなと思ったんだよねぇ。「スカラー波の攻撃」って、それこそ「気のせい」じゃないの?

【追記】:
 今度は、「地球の地軸が狂う」だって? まったく天文学も学んでいないのが、手に取る様にわかる。大体、地軸だの軌道だのというものは、全然一定ではなく、常に速かったり、遅かったり、ぶれたり何だりしているのだ。だから、暦(=星の動き)は天文台(日本では国立天文台)が、たった1年分しか発表しないのである。星の動きは、太陽系はもちろん、我々の銀河系や全宇宙が関わっているので、1年先だって、まともに予想できないのである。今言える事は、「来年も今年とあまり変化は無さそうである」という事ぐらいかな。ところで、「地球が危ないから避難しろ」って、どこに避難するの?

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(C)2003 Richard Feynkid