R.Feynkidの
ぶやき

ストリーミングコンテンツの著作権

 日本ではADSLの普及により、いわゆるブロードバンドコンテンツが、もてはやされ始めた。これらは、ストリーミングか、オンデマンドなのだが、何故かテレビ放送をそのまま流すものが無いのだ。ラジオも! 著作権が引っかかってくるのは解っているのだが、基本的にニュースしかないというのは、つまらないではないか。アメリカでは、インターネットラジオ局に著作権料を払え、なんていう法律を作るとか、どうとかになっているらしいが、これは、折角のネットという特性を潰しかねない事だろう。日本(または世界)中のテレビ・ラジオ放送が、各地域に行かなくても見られる・聞けるというのは、リスナーが単に面白い・幅が広がるというだけではなく、スポンサーにとっても、安価に全国展開も視野に入れられるチャンスである。映像のついでに、バナーも送ってしまえば、より詳しい広告宣伝効果が得られるだろう。
 要はルールを作ればいいのである。簡単で現実的な案を考えてみた。

  • 画像解像度は現行テレビと同等の画質を得られる程度にする。
  • 音声解像度は現行FM放送と同等の音質を得られる程度にする。

となると、大体画像解像度320×240ピクセル位と、サンプリング周波数22KHzぐらいだろうか? この位を上限にしたストリーミングなら、著作権料は現行契約の範囲内ですよ、という様に、業界ルールとするのだ。もちろん既存の放送には、洋画なんてのも含まれる訳だから、世界中の配給も交えてのルール作りが必要だろう。
 なぜ、この様に十分に「荒れた映像・音声」にする必要があるのか? それは「現行放送と同等」にこだわるからである。コピーの問題については、エアチェックでビデオデッキに保存すると考えれば、現行と同等である。で、どうせすぐに破られるコピープロテクト等は必要無いだろう。コピーしても大した商品価値の無い程度に、あらかじめしておけばいいのだ。画質・音質にしても、現行の放送もそんなに良くは無い。もっと良い画質・音質で見たいならば、有料ですよ、もしくは、近くのレンタルビデオで借りるか、DVDでも買うか、映画館に行って下さいね、となれば、配給も安心するだろうし、既存の商売も成り立つというものだ。
 忘れてはいけないのは、あくまでも「現行契約の範囲内」という事だ。だから、レンタルビデオ店から借りてきた映画なんかを、勝手にストリーミングさせて欲しいと言っている訳ではない。そして、何をやるにもがんじがらめになる放送法には、絡めないで欲しい。
 でも、これだとBSデジタルがいらなくなっちゃうか…。

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(C)2002 Richard Feynkid