お知らせ

みなさまの節電へのご協力に、心より感謝申しあげます。

昨年夏以来、わたくしどもの原子力発電所の不祥事によって、福島県、新潟県の立地地域のみなさまをはじめ、広く社会のみなさまに大変ご迷惑をおかけしております。また、この自らが招いた電力の供給不足による節電のお願いにもかかわらず、みなさまのご協力をいただき、おかげさまでなんとかこの冬を乗り切ることができました。本当のありがとうございました。
ここに改めて、お詫びと御礼を申しあげます。

この間、みなさまから、たくさんの声をちょうだいしました。
「東電自らの不祥事のせいで、節電しろとはなにごとだ」(50代/会社員)
「それでも電気は日常使わなければならないと思うと、腹が立つ」(50代/自営業)
「原子力は安全があたりまえ」(30代/会社員)
「東電の人に甘えがあるのでは」(50代/主婦)
「東京電力はあれから半年以上経つのに、何をやっていたのですか。今はどうなっているのですか」(40代/会社員)
わかったことは何か。何か変わったのか。何を始めたのか。たくさんのおしかり、ご質問をいただきました。

3月26日 東京電力からみなさまへご報告いたします。

  1. 昨年8月以来、原子力発電所の点検作業を続けてまいりました。ここで確認された「ひび」を国に報告をしてまいりましたが、このたび、国の「原子力発電設備の健全性評価等に関する小委員会」から設備の健全性、安全性への影響についての審議結果が出ました。この結果を踏まえ、東京電力では、シュラウドについてはごく軽微なものと健全性に影響を与えないものを除き「ひび」の除去をおこないます。また、原子炉の水を循環させるための配管は、「ひび」がみつかったものについては、配管を取り替えるかあるいは「ひび」を除去することにいたしました。
    ※シュラウド:原子炉の圧力容器内で、水の流れを分離するための仕切り板の役目をするステンレス製の筒。標準的なサイズは、高さ7m、直径5m、厚さ5cm。

  2. 改めて過去14年間の自主点検作業に関して厳格に調査をしてまいりましたが、このたび対象となるすべての範囲、約800万ページ分の記録や報告書などの調査を終え、この2月28日、経済産業省原子力安全・保安院に結果を報告いたしました。それに対して保安院から「全体として適切におこなわれており、安全性の観点から問題とすべき事実は認められない」との評価を受けました。

  3. 現在の、再発防止対策の実施状況をご報告いたします。

    昨年、東京電力自ら信頼という拠り所を一瞬にして失い、マイナスからの再出発が始まりました。二度と過ちを繰り返さないために何を変えるべきか。何を始めるべきか。わたくしたちがみなさまにお約束したのは、「発電所運営の透明性向上、的確な業務遂行を支援する機能の強化、風通しのよい企業風土の構築、企業倫理の徹底」など、「させない仕組み」と「しない風土」をつくることでした。そして、それらを着実に実行すること。しかも、社内の論理ではなく、社外の物差しに照らし合わせておこなうことでした。その中のいくつかの具体的な取り組みを紹介させていただきます。

    安全性に対する判断が独善的にならないための仕組みが必要でした。たとえば、「福島第一・第二原子力発電所」の立地地域で「発電所地域情報会議」を設置していただきました。「柏崎刈羽原子力発電所」の立地地域でも発足の準備が進んでいます。発電所運営に関する地域の声をうかがう。発電所内の現場をはじめとして可能なかぎりアクセスをしていただけるようにする。安全運転を確認するために必要な情報を公開する。こうしたことを通じて発電所運営が適切におこなわれているかどうかを、みなさまにご確認いただけるようにいたします。

    原子力部門の仕事の品質を高めるために、第三者の視点でチェックをおこなう必要がありました。たとえば、学者、消費者団体代表、弁護士など社外の方々によって原子力安全・品質保証に関するご提言をいただく仕組みを整備しました。業務プロセスの改善についても第三者機関による厳しいチェックと、規程・マニュアルの整備、見直しを進めております。

    風通しのよい企業風土で、社会に開かれた組織に変わる必要がありました。たとえば、「企業倫理委員会」には社外の方々にも参加をお願いし、社内の風土改革を進めております。原子力部門と他部門との人事交流を随時実施するほか、研修の制度も大幅に見直しました。

これらはあくまでも途中経過であり、原子力発電を任されているものとして現状でとどまることは許されるはずもありません。原子力部門に限られた問題としてとらえるのではなく東京電力全体の問題と認識すべきであることも当然です。わたくしども東京電力は、引き続き施策の実施状況を絶えずチェックして、倫理を守り、仕事を改善し、よき企業風土をつくり、再発防止をさらに徹底してまいります。それによって、何よりも安全を確保することこそ、わたくしども東京電力が最優先 すべき仕事だと肝に銘じております。どうか、今後ともよろしくご指導いただきますようお願い申しあげます。

最後に現在の原子力発電所の運転状況を申しあげます。現在、保守点検作業のため全原子炉17基のうち14基の運転を止めており、残りの3基も4月中旬までに順次停止して点検作業に入ります。わたくしどもの不祥事によりみなさまにこのようなお願いをするのはたいへん心苦しいのですが、寒さが遠のくこれからの時期も、どうか引き続き節電にご協力をお願い申しあげます。

◎上記のご報告の詳細につきましては、ホームページに掲載しております。ご覧いただければ幸いです。http://www.tepco.co.jp

東京電力

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